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  • 2015.06.23 Tuesday
  • 18:07
1988年の前半、小生は大検(大学入学資格検定試験)に合格するための勉強に力を入れつつ、「合格したらシンセサイザーを買おう!」と楽器屋を巡っていた。

前年にはRolandからD-50(238,000円)が出ており、前々年にはYAMAHAからDX7II(258,000円)が出ていて、初代DX7の機能をそのまま継承したDX7Sという廉価版が出てはいたが、168,000円だった。

予算は10万円ギリギリだったので、

・YAMAHA V2
・Roland D-10
・KAWAI K1

の三機種が候補だった。途中で初代EOS(YS200/100)が出たが、「FM音源4OP, 8音ポリ」はV2と同じもので、エディット機能を簡略化したものだった。

結局はK1を購入したのだが、同時期に爆発的に売れていたのはKORGのM1だった。248,000円。
「PCM音源16音ポリ、波形容量は4M、エフェクターとシーケンサー付き」
現在の基準からするとショボいが、音を聴いてびっくりの代物だった。少なくともその時点で、生の楽器音をここまで再現できる機種はなかった。D-50やK1もPCM波形を載んではいたが、ワンショットだけであった。だが、M1は全ての楽器音を全ての音域で再現(当時の感覚では)していた。

その後、M1は値下げされ、コンセプトを維持したままより高性能なマシンにとって代わられた。現在のMOTIFやFantomも「多くのPCM波形を素材に持つ」という点では変わりはない。

そして時は経ち、KORGから [Legacy Collection] というシリーズでM1のソフトウェア音源が発売された。4,980円という価格だったが、ソフトウェア音源をインストールさせるためのPCがなかった。そういうところへ、iOSアプリという形で [iM1] なるものが発表、販売され始めた。3,600円だが、今月中ならば2,400円。M1が初期の価格の1%である。

iOSアプリの価格としては少々高いが、朝日新聞を二年間購読することで貰えた「iPad 2」でも走る。MDR-CD900STでモニタリングしたところ、まさにM1そのもの。

自宅スタジオにはMU2000(EXに拡張済み)があり、iPad 2にはGarageBandをインストールしている。楽器音の数はMU2000に分があるが、GarageBandのサウンドの方が使える。Piano SoundについてはMP8II、ドラム系統はMU2000に入れたYAMAHAのプラグイン(PLG150-DR)、ストリングスやブラスその他の楽器音についてもスタジオ内の他の楽器でまかなえる。KORG製品はNS5Rだけだが、これでM1の代用をしていた(DX7はプラグインのPLG150-PF*2、D-50はJV-2080で夫々代用)。

iM1は2,400円でiPadは安いものなら3万円台。大変有り難いが、機材に責任転嫁できなくなったという点で、クリエイターの端くれとしては怖い。
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