ちから

  • 2017.07.21 Friday
  • 14:04
拙宅の本棚より:


佐藤正午さんが直木賞を受賞されたとのこと。残念乍ら受賞作はまだ読んでいないのだが、正直なところ意外だった。この人の文章は一級品であり、果たして選考委員で彼の文章より巧い文章を書ける人がいるのだろうかと思うからである。


KAI-YOUより:
芥川賞、直木賞受賞作が決定! 岩波書店の初受賞で、書店員が頭を悩ませている理由
- 2017.07.19 22:24
- にいみなお


平成29年上半期の『第157回芥川龍之介賞』および『第157回直木三十五賞』の受賞作が発表された。

芥川龍之介賞は沼田真佑さん『影裏』(文學界5月号)、直木三十五賞は佐藤正午さん『月の満ち欠け』(岩波書店)となった。

共に初受賞という2人の受賞、そしてデビュー34年で選出されたベテラン・佐藤正午さんの経歴などが続々と報道されているが、実はもう一つの「初受賞」が存在する。

それが、岩波書店初の直木賞受賞という事実だ(芥川賞も受賞作無し)。

1913年に創業され、100年以上の歴史を誇る岩波書店。よほどの本好きでなければ出版社に着目することもそうないだろうが、『広辞苑』の出版社と聞けばピンと来る人も多いはず。

しかし、この岩波書店の受賞で頭を悩ませているだろう人たちが存在する。それは書店員だ。なぜか?

岩波書店の採用する、他の出版社とは異なる配本制度

芥川賞・直木賞は、文藝春秋が主催する文学賞で、数ある文学賞の中でも高い知名度を誇るため、書店にとって、1年に2回、世間の注目が集まる重要な行事。

毎回、賞のノミネート作品はもちろん、受賞作の発表後は、報道を目にして書店を訪れる人を見込んで各書店は出版社へ追加の注文を行う。

ただ、岩波書店は、返本を受け付けない買い切り制度を採用している書店である、というのが他の出版社と異なる点だ。

買い切り制度って何?

出版社は通常「委託制度」を採用していて、書店に販売を委託し、書店は販売した分だけその手数料を利益として得ることができる。売れ残れば返本することができるため、書店にとっては損の出ない取引方法だ。

「買い切り制度」とは、委託ではなく、書店が出版社から書籍を少しだけ安い金額で買い取り、定価で販売して初めてその差分が利益となる、という仕組み。

特定の専門分野を得意とする出版社において、この「注文買い切り制度」を採用しているところはいくつか存在する。しかし、小説なども手がける総合出版社にあって買い切り制度を採用している例は珍しく、それゆえに岩波書店の買い切り制度は、書店員はもちろん、本好きの間では知られている話だ。

岩波書店への注文には、書店員の目利きが試される

この委託制度と買い切り制度は、どちらが良いとも悪いとも言えず、一長一短だ。

買い切りの場合、一旦注文してしまえば売り切ってしまわないとお店の損害になるため、岩波書店の書籍を豊富に取り扱っている書店は多くない。

ただ、委託制度の場合、書店からの返本が自由なため、いつどれだけの本が返品されるか出版社側も把握できず、大型書店から大量発注されて手元に在庫がなく、小さな書店からの注文に応えられない、ということも起こりかねない。

とはいえ、買い切りの書籍を過剰発注して売れ残れば打撃だが、読者のニーズに応えるために「読者が欲しい本(売れる本)を在庫として持っておくこと」もお店としては当然必要で、書店員にとっては悩ましい。

逆に、書店員の目利きが物を言うため、岩波書店が誇る骨太なシリーズ「岩波文庫」などを取り揃えてある本屋は本好きの間では一目置かれる、ということもある。

これをもって、「岩波文庫を充実して取り揃えている本屋は良い本屋だ」という意見も一部には存在し、この辺りの話はちょうど6月25日放送の林修さんによる情報番組「初耳学」の2時間スペシャルでも触れられたばかり。

そういった背景から、『第157回直木三十五賞』を受賞し、岩波書店の初受賞作品となった佐藤正午さん『月の満ち欠け』をこれからどれだけ注文しようか、今まさに書店員は頭を悩ませているところだろう。

これから書店で『月の満ち欠け』を目にしたら、そういった本屋事情に思いを馳せながら是非手に取ってみるのも面白いかもしれない。

※フォント赤色は小生による

「よほどの本好きでなければ出版社に着目することもそうない」?
「『岩波文庫』などを取り揃えてある本屋は本好きの間では一目置かれる」?

にいみなおなるこのライターはアホなのか?

駐車場を用意してある郊外型の書店があるが、小生はあれは本屋だと思っていない。まともな本を扱っていないので使い物にならないからである。町中の小さな書店ならば仕方がないが、あれだけの床面積がありながら文庫の扱いすら僅か。

新潮社の姿勢は嫌いだが、文庫は好き。特に新潮文庫の活字がいい。物語を読むならこの活字が一番いい。そういう人が多いのかどうかは知らないが、新潮文庫にだけ今でも紐の栞がついている。ちくま文庫の活字もいいし、講談社文庫の活字も捨て難い。反対に角川文庫の活字ではくだらないエッセイくらいしか読む気にならない。

岩波文庫の活字は一目でそれとわかる活字であり、紙質もいいし、小口の天がアンカット(本の上部がギザギザのままであること)であるところもいい。アンカットにするには寧ろコストが掛かる。岩波文庫の「文庫豆知識」

岩波文庫だけでなく新潮選書、ちくま学芸文庫、講談社学術文庫、…本屋である限りこのあたりの一つくらいは扱っていてほしいし、一つも扱っていないようであればコンビニの雑誌コーナーと変わらない。

現在、国内で出版された書物については「定価[本体○○円+税]」という価格表示になっている。これは岩波が始め、他の出版社が追随したもの。

岩波書店の総販売部数や年商は、他の大手出版社のそれに比すれば吹けば飛ぶようなものだろう。確かに数字は雄弁であることが多いが、岩波の言葉と動きは他を圧倒する。

現在、政治の世界ではアタマの悪い連中がマジョリティである。求められているのは出版界に於ける岩波のような議員。参院の森ゆうこさんが最有力か?共産党の小池晃さんもいい仕事をしている。
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