「そんなことは、とっくに実践しております」。

  • 2018.06.26 Tuesday
  • 23:08
ハーバービジネスオンラインより:
月の支出は5万円だけ。「脱・会社」「脱・消費」「脱・東京」の果に辿り着いた生活とは?「退職者量産バー」元店主の移住生活に迫る
2018年06月21日 ライフハック・キャリア


「脱・東京」をして千葉県匝瑳市に移住して2か月半の暮らしぶり

「目指せ経済成長、万歳!」みたいな世の風潮に「おいおい、ちゃうでしょ」と感じ、そうはいっても「世に背を向けて逃げるのか?」「こんな自分でいいのか?」と悩んで、呑気な俺が営んでいたオーガニック・バー「たまにはTSUKIでも眺めましょ」に訪ねてきた人たち。退職するかどうかで悩んでいた、彼らの背中を押し続けて14年。“退職者量産バー”の異名がついた。
 えっ、どこへ押すって? 奈落の底? んなことしませんよ! 酒代と引き換えに「安心」駅や「幸福」駅への片道切符を届けてきたつもりだ。
 仕事を辞める、へ。
 消費を減らす、へ。
 東京(都市)を卒業する、へ。
「脱・会社」「脱・消費」「脱・東京(都市)」とは? 「脱」を重ねて何を得てゆくのか?
 14年間のオーガニック・バーを閉じ、千葉県匝瑳市に移住して2か月半。今は毎晩、月を見ながら暮らしている。毎朝、日の出を眺めて暮らしている。
 10年前から匝瑳市に通って、山に囲まれた田んぼで妻と2人で米作りをしてきた。もちろん無肥料・無農薬で、除草剤も使わない。5月に田植え、その後1〜2週ごとの草取りをする。7月を過ぎると草取り頻度はさらに下がり、8月は何もしない。9月〜10月の収穫は天候に合わせて作業する。
 手間がかかりそうに聞こえるだろうが、全行程の作業日数は15日前後。田植えや稲刈りの時は日中すべて使う日もあるが、草とりなど付随の作業は1〜3時間前後で済む日も多い。そしてこの上なく気持ち良いし、楽しい。3畝(約300屐砲旅さで、毎年150kgの収穫。3人家族で十分余る。
 田んぼの畦には大豆を植え、醤油と味噌を自作する。6月は梅を拾い、梅干しを仕込む。秋にはたくさんの柿をもらうので柿酢をこしらえる。田んぼの里山には、野草や山菜が自生している。フキ、コゴミ、明日葉、ウド、三つ葉、タケノコ、ミョウガ、ノビル、マコモ、などなどが採り放題。
 妻は野菜を育てることが大好きだ。時間があれば、小さな畑で何かしら作業をしている。地域で親しくしている方々からはたくさんの季節の野菜をいただく。有り余るほどで、友人たちにも配るほどだ。

驚くほどお金を使うことが少なくなったが、何も困ることがない

 買い物をしても物価が安い。新鮮な地元野菜を扱っている店に行くと、感覚としては都会の価格の半額ほど。親しい有機農家さんを訪ねれば、安いうえにオマケが多い。畑から直接摘んで「これ全部でおいくらです?」「え〜と、そうだね。じゃ、500円もらおうか」「え、そんなに安いんですか!」「こっちに余っている野菜もあるから、好きなだけ持っていって」という具合だ。
 外食することも少なくなった。酒を喰らって語り合いたいなら、誰かの家に手作り料理を持ち寄って、良い酒を飲んだほうが、美味くて安心で自由だ。俺の場合はストレスが少なくなり、「酒を呑まずにいられない」なんてことがなくなった。飲んでも味わい楽しめる。
 部屋やトイレやキッチンの洗剤類、シャンプーや歯磨き粉、薬も買わない。歯磨きは塩が一番いいし、石鹸は作ればいいし、薬草は外に山ほどあるからそれらで薬を作る。これらはもっぱら妻が得意としている。
 紙類も、福祉施設が作っているエコなトイレットペーパー以外は買わない。便箋やメモには、郵便物や仕事の資料など用が済んだ裏紙を使うし、届く封筒を再利用するし、ティッシュはトイレットペーパーを代用すればいい。ちなみにプリンターも持っていない。必要あらば、コンビニでプリントアウトすればいい。
 我が家には家電製品が少ない。妻と私が1台ずつのノートパソコンとスマホ、私のパソコン用の小さなスピーカー、妻のドライヤー、2層式のシンプルな洗濯機、冷蔵庫、炊飯器。寒い時期はコタツと便座。あとは部屋ごとの照明くらいか。テレビは昔から持っていないが、情報は充分入ってくる。政治や経済界の常識はずれのくだらん話だったり、他人のマヌケな不幸話に振り回されたりといった、テレビ番組にムダな時間を奪われることもない。
 たまに使うものとしては、お米の籾摺り&精米機、電動ノコギリなどのDIY電動道具が複数ある。

あるものを工夫して利用。モノも人手も、たいていの欲しいものがタダか安価で手に入る

 契約も少ない。インターネットはプロバイダーでなくスマホのテザリング。新聞は取ってない。保険類は自動車系と県民共済で充分。県民共済は月2000円だけだし、割戻金があるから実質は月に1500円に満たない。他の契約はプロパンガスと電気、水道のみ。
 ガスの使用量も一般家庭より少ない。煮物は沸騰した鍋を布団に包む。そのほうがゆっくり味がしみる。外で自作のロケットストーブを使ってメシを作ることも多い。燃料は、紙ゴミや庭に落ちている枝、DIYで残った木片など何でも燃やす。冬の灯油ストーブや薪ストーブは、暖をとりつつコンロも兼ねるので焼き物も煮物も蒸し物もできるし、アウトドアのダッチオーブンも重宝する。
 あるもので工夫すれば、解凍も温めも保温もできるし、パンもピザも焼ける。魚焼き器、トースター、電子レンジなど、役目ごとに機器は必要ない。
 電気は、自然エネルギーの会社と契約している。他社より安いとか高いとかはどうでもいい。原子力と化石燃料による発電より、自然エネルギーを広げる会社を応援したいからだ。
 自分でも少々は発電する。2枚の太陽光パネルとバッテリーをつなぎ、スマホ、ノートパソコン、スピーカー、部屋の照明(自分の部屋だけだが)などはこれで足りる。
 家賃はない。8年前に1000万円で買った中古の家だ。ただし、悲しいかな修復より劣化のほうが早い。けれど、自分で考え、自分で直し、少しずつ好みの家に変えてゆく。(ちなみに、知人の移住者たちは、庭付き畑つきの空き家を月1万〜3万円で借りてDIYしてオシャレに暮らしている)
 家に飾りは少ない。妻が自分で作ったものや、外に咲いた名もない花などが部屋やトイレに添えられる。
 私の部屋には、小さなタンスと自作の小さな机とギター、そして先述したソーラーキットがあるのみ。ちょっとした合間に下手くそなギターをつま弾く。妻の部屋にはベッドと私が作った机しかない。(押入れにはモノや服は多々あるが)
 車はタダでもらった軽バンだ。なので以前の7人乗りミニバンは友人にタダで譲った。ガソリンは思ったほどかからない。地方では車は必需でほぼ毎日乗るが、2週間で5000円くらいか。仕事で1週間ほど東京で過ごすと電車代が6000円かかった。車移動はエコではないが出費は少ないと思う。
 地域の友人知人のつながりがあると、たいていの欲しいモノがタダか気持ち程度のお礼で手に入る。モノだけでなく人手が必要な作業も、互いに気軽に手伝い合ってコストがかからない。

移住後、1か月の俺1人の支出は約5万円だけ。楽しく、気楽な生活を実現

 さてさて、このような暮らしをどう思われるだろうか? 貧しい? 見すぼらしい? 質素倹約?
 モノが少ないと、部屋がキレイでオシャレにしやすく、維持もラク。気分で模様替えがすぐできる。掃除もはかどる。一説によると「私たちの所有物は月1回以下しか使わないモノが80%」という。使わないモノのために、お金を使う、場所を使う、時間を使うって、相当マヌケだ。
 よって当の本人としては、ちっとも倹約や節約している感はない。むしろケチケチするのは嫌いだ。でも、お金を使わなくたって欲しいものは手に入るし、人にあげたり、手伝ったり、施せることもあるので清々しい。さらには、新鮮でうまいもん食って、体を動かし、知恵を蓄え、怪我や病気は自分で治せて、健康すぎて困ってしまう。これでは健康保険料が丸損だ(笑)!
 エコロジーやサステナブルを意識して暮らしを改善してきたことが出発点だが、今では「意識高い系」だからというよりむしろ「気持ちよい、心地よい、愉快、気楽」だからだろう。
 てなことで、なんだかあまりお金が出て行かない。東京から千葉県匝瑳市に移住した2か月の支出をざっと計算してみたところ、俺1人で月5万円ほど(ただし計算には税金/年金/健康保険などは加えていない)。夫婦だったら単純に2倍にすればいい。子供がいたらそれなりに足し算すればいい。
 要は、少々の稼ぎでいいので多く働く必要がない。今、仲間とNPOを営んでいて、そこで月に3万円くらいの収入がある。その他、文章を書いたり人前で話す機会をいただいたりするなど、それで月に3〜5万円になる。これらの収入だけで、ひとまず1人分の充足感ある暮らしができる。
 今後はもう少し稼ぐべく、ナリワイや会社興しの準備中だが、せいぜいプラスで月10万円も収入があればヘソクリもできて上々と考えているので、気負いなく、楽しく、気楽で呑気なもんだ。
 老後のことも人並み以上に学び考えているつもりだが、ま、死ぬ時は死ぬ。明日かもしれないし、100歳まで生きるかもしれない。そんなことわからない。であれば、多少でも多くの蓄えがあるに越したことはないが、そんなことよりも今を楽しんで未来へのベクトルを一歩一歩踏みしめて充足していれば、明日事故で死んでも別に後悔などない。
 いざという時には延命治療はしないとか、葬儀の方法やその後のこと、かかる費用も計算して、妻や親とも互いに話し合っている。実際、半身不随の父が入院の際、延命治療の是非を医者に聞かれて、母は即答で丁重にお断りした。父本人もそれでいいと納得している。延命治療は痛い。本人が辛い思いをしても生きたいのであればいいが、俺は痛いのは嫌だ。常に今を充実させて生きて、死ぬ時は潔いのがいい。家族にとっても負担が少ない。

自分でできることが増えれば増えるほど、消費は減らしていける

 話が逸れた。
 お金を稼ぐ必要が少なくなると、時間が増える。増えた時間で、自分でできることを増やす。増えるほど自信がつき、課題解決力が増え、不安や悩みはどんどんなくなる。
 やることが増えるからヒマではない。けれど、誰かの指示でもなく、期限もなく、楽しくやることなのだから、忙しいといってもストレスがない。しかも、晴れたらDIYや農作業、雨ならパソコン向かって仕事するなど、お天気任せと自分の意思任せ。たまにはゆっくり本を読んだり、音楽を聴いたりするのも贅沢だ。
 一つ、簡単な例を書こう。車のタイヤを4つ交換するとする。大手のロードサイド店でやってもらうと4000円弱だ。俺はかつて、自分でタイヤ交換ができなかった。でもやってみたら簡単で、1時間でできた。それから2年たったがトラブルはない。道具はたいていの車に付属しているから、本来は誰でもできることなのだ。
 さて、Aさんが時給1000円で働いているとしよう。大手ロードサイド店でのタイヤ交換で4000円払うには4時間の労働が必要となる計算だ。店に往復する時間、待つ時間、直してもらう時間も少なく見積もって1時間としよう。店でタイヤ交換をするのに4時間の労働と1時間の無用な時間を足した合計5時間が必要だった。4000円と移動のガソリン代が財布からこぼれ落ちた。
 自分でタイヤを変えた俺は、1時間だけを要した。Aさんより4時間も得した。手と腰の筋肉、経験と知恵と自信も手に入れた(体と頭を使った分、メシと昼寝は必要だが)。財布から出るものもなかった。Aさんと同じ目的を同じ時間で達成したが、俺は4時間、働く必要がないわけだ。消費依存か、自分でやるか。どっちに経済的合理性があるだろう? どっちに時間的合理性があるだろう?

「脱・会社」「脱・消費」「脱・東京」。誰でも、やろうと思えばできること

 脱・東京をして2か月半の俺の暮らしというのは、完全自給の暮らしをしているわけでもないし、それを目指しているわけでもない。パソコンやスマホのように、今後利用が広がる AI やIoTも、暮らしや仕事を本質的に豊かにしてくれるものは使う。無理してまで完全な「脱・消費」を目指す必要はない。
 だが、手と足と頭を使わない快適さや便利さと、その代償にクレジットカードや財布から、チャリンチャリン、ひらひら〜っとお金が落ちてゆくような「The 消費」には関心がない。そのために長時間働くとか、ストレスのある仕事をするとか、就職して「9時5時」で働くなんて、まっぴらごめんだ。
「脱・会社」「脱・消費」「脱・東京(都市)」へと少しずつ移行してきた俺は今、47歳のオッサンになった。30歳で「脱・会社」した時は、米は研げない、目玉焼きは焼けない、ノコギリも使えない、生き物は怖くて触れない、土の上にはキモくて座れない……そんな情けないヤカラだった。
 当然、不安だらけで生きていた。あれからかれこれ17年、少しずつできることが増えてきた。まだまだできないことも多々あるが、少しずつやっていけばいい。不安はほとんどないに等しい。「まぁ、何とかなる、ケセラセラ」と思えるようになった。呑気におおらかでいられる。
 俺だからできるのではない。移住してきた誰もが、以前は何もできなかったのに今では何でもできるようになっている。最初は俺のほうができたのに、とっくに抜かれちまった。そう、誰だってやろうと思えば、できることは多いのだ。
 さ、そろそろお後がよろしいようで。俺の今をさらっと書いてみた。会社で悩んでいる人、消費に踊り踊らされている人、都会にもう飽きた人、ご参考までに!

【たまTSUKI物語 第2回】

<文/盧箴 ー命浸1董秦凖珍屐
1970年生まれ。30歳で大手企業を退社、1人で営む小さなオーガニックバーを開店。今年3月に閉店し、現在は千葉県匝瑳市で「脱会社・脱消費・脱東京」をテーマに、さまざまな試みを行っている。著書に『次の時代を、先に生きる〜まだ成長しなければ、ダメだと思っている君へ』(ワニブックス)など。

※フォント赤色は小生による

赤フォントにした部分はお金に関する部分。
水道光熱費と各種保険料を含んで月額5万円ということらしい。買い上げた家なので、家賃は掛からない。

拙宅の場合、賃貸アパートなので家賃は掛かる。ヘアケアには凝っているのでそれなりの出費、洗剤はアルボース石鹸で統一、歯磨き粉はライオンの「ガードハロー」を使っている。知っている限り、この歯磨き粉が一番安い(100円程度)。紙を買うこともなく、いろんなところでもらったものをバインダーでサイズ別にまとめて使っている。プリンタもない。トイレットペーパーの使い方は同じだが、「福祉事務所で作られたエコなもの」ではない。あの手のモノは回収した牛乳パックを使っているとアピールしているが、牛乳パックの内側のコーティングを剥がすための薬剤を考えると、到底「エコ」とは思えない。よって、小生は牛乳パックを使わなくてもよい生活にしている。これ

そしてクルマは持っていない。軽自動車とて、所有すれば一ヶ月に2万円は掛かる。

ガスと水道は、恐らく最小限のはずである。住んでいる自治体の関係で水道料金は高いが、それでも5,000円は超えない(二ヶ月)。ガスも月に2,000円を超えることは滅多にない。他方、電気代は一戸建て四人暮らしのそれを超えている。ここがクルマと相殺されるのかもしれない。

通信費は携帯と固定電話、ネット(ホワイトBB)で9,069円であり、通話料がそこに重なる。しかし、通話料は固定と携帯を合算しても500円にもならない。

電気については「原子力と化石燃料による発電より、自然エネルギーを広げる会社を応援したい」とのことだが、送電線が同じなので無意味。加えて太陽光発電でパソコン関係の電力を賄っているというが、太陽光パネルの生産コストと製品寿命を知っているのだろうか?

無論、小生とて原発反対派に転じたが、プラントそのものをなくさなければ意味がないのであって、自然エネルギーでんでんという行為は結果を伴わない自己満足に過ぎない。自己陶酔と言ってもよい。
コメント
コメントする








    
この記事のトラックバックURL
トラックバック

calendar

S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< July 2018 >>

******

******

******

selected entries

categories

archives

recent comment

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM